勤続表彰
警備員を「晴れ舞台」に
業界発展を最前線で支える警備員の晴れ舞台――。5月から6月にかけて開催された都道府県警備業協会の定時総会で、多くの協会では総会に先立ち、会員の功労者などに対する各種の表彰を行った。
「優良警備員等表彰式」では、勤続30年、20年、10年を数える警備員や功労警備員が協会会長から表彰状を受け取った。会員各社の警備員は、制服姿で一堂に会し整列。会長は「知識と技能を研鑽して、崇高な使命感と強い責任感をもって業務に取り組んでこられました」など、ねぎらいの言葉を贈った。来賓の警察幹部は、地域社会の安全安心に貢献する警備員をたたえた。受賞者代表が答辞を述べ、さらなる精進を誓った。
表彰式会場に入ることができるのは関係者のみだが、こうした「警備員の晴れ舞台・表彰式」の開催を多くの人々に知ってほしい。警備員という職業のイメージアップにつながることだろう。
勤続表彰の晴れ舞台に立つ警備員を増やすためには、離職の防止、定着向上が必須の条件となる。厳しい人材不足は慢性化し、企業は“今いる警備員を大切にする取り組み”に力を注ぐことが一層求められている。
定着促進の柱となるのは処遇改善だ。物価高騰の中、経営者は粘り強い価格交渉を重ね適正な価格転嫁を実践することで警備員の処遇アップ、職場環境の整備を急がねばならない。
人材確保策には「特効薬がない」と言われる。離職防止策についても同様のようだ。だからこそ、職場の不満や悩みごと、メンタル不調など“離職につながる芽”に管理職が注意を払い、会社として先手を打つことは大切だ。
ある中小警備会社の人事担当者は「日頃から巡察などの機会に警備員と話をして、相手の言うことを否定しないで最後まで聞く“傾聴”を心掛けている。待遇面や職場の人間関係などで、早期に改善できそうな場合もあれば、対応が難しい場合もあるが、相手の身になって真剣に耳を傾けることが、急な離職をいったん食い止める“つっかえ棒”になればと思っている」と話した。
定着促進に向けた各社のさまざまな取り組みによって、これまで以上に多くの警備員が職場に定着するようになり、晴れ舞台で表彰を受けることを願う。
【都築孝史】


