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シニア活躍

4月1日
読了時間: 2分

更新日:8月20日

労災防ぐ対策強化を

4月1日に改正労働安全衛生法が施行され、高年齢労働者に対する労働災害の防止措置は、事業者の「努力義務」となった。

60歳以上の警備員は27万6030人で全体の47%を占める(2024年警備業の概況)。厚生労働省がまとめた24年の労働災害発生状況(確定値)によると警備業の死傷者数は2088人、うち60歳以上は1113人だった。シニア警備員の労災事故を防ぐ対策強化は、まさに待ったなしの取り組み課題である。

同法の施行に先立ち、厚労省は2月に「高年齢者の労働災害防止のための指針」を策定・公表した。事業者が講ずべき措置として(1)安全衛生管理体制の確立(経営トップによる方針表明、産業医を中心とした保健体制の活用など)(2)職場環境の改善(身体機能の低下を補う設備・装置の導入など)(3)高年齢者の健康や体力の状況の把握(4)把握した健康や体力の状況に応じた対応(5)安全衛生教育――の5項目が示された。

同省ホームページに掲載されている指針はA4判で10ページにわたるボリュームだ。このうち、熱中症対策に関しては、高年齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能、調節機能が低下していることから熱中症初期症状の把握にウェアラブルデバイスなどIoT機器の利用を推奨している。

また、高年齢者の転倒災害は若年層などにとって“危険に感じられない場所”でも発生していることを指摘、転倒リスクに対する意識付けとして「身体機能セルフチェック」などを促している。

老いは誰もが通る道。加齢による目の衰えや反射神経の低下に個人差はあっても、避けることはできない。企業が安全衛生教育を拡充し、職場環境の整備と各種資機材の積極的な活用を図るとともに、働く人と連携して健康管理、健康増進に取り組むなどして労災事故の抑止につなげることが求められている。経営幹部は、これまで積み重ねてきた社内の対策と今回の指針を照らして、労災根絶を推進してほしい。

超高齢化が進む中で、さまざまな業種にとってシニア層は欠かすことのできない戦力だ。より多くの警備会社が労災防止策の強化に努めて警備員をバックアップすることによって、警備業が「シニア活躍の模範的な業界」となることを願う。

【都築孝史】

視点

2026年4月1日号

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