5月1日号 警備業ヒューマン・インタビュー
更新日:8月20日
佐々木貴仁さん(三沢警備保障 取締役専務)
ドローン事業を広げたい
<<祖父が創業し、現在は兄が社長を務めている三沢警備保障に24歳の時に入社されました>>
幼いころから、兄弟で家業を守っていくのだという「暗示」のようなものがありました。
私は高校卒業後に上京して成田空港で働いていましたが、結婚と子供が生まれたことを機に、地元(青森県三沢市)へ戻って家業を手伝った方がいいと思うようになりました。子供を田舎で育てたいという気持ちもあったのです。
入社して約5年は交通誘導・機械警備の現場で働き、それから機械警備の営業職に就きました。全て新規開拓のための飛び込み営業です。機械警備が入っていない、警備会社のステッカーが貼られていない企業を回っていきました。
私はそれまで、人見知りでした。接客は、スーパーのレジ打ちをアルバイトでやったくらいです。思っていることを口にすることも苦手でしたが、会社のためにやらなければいけないという気持ちがあったことで、変わることができたのだと思います。
一時期は主装置やセンサーなどの取り付け工事が間に合わないくらい、契約をとることができました。ニーズがあったことはもちろんですが、当時は若かったですし、なりふり構わず、怖いもの知らずに営業先へ行っていたことが良かったのかもしれません。
<<東日本大震災の発生後、宮城県内での営業所の開設に携わりました>>
宮城県内の警備会社が被災し、警備の仕事がある中で、宮城県警備業協会から弊社に支援依頼がありました。津波で破損した車が置かれていたヤードの一部を24時間365日、警備する仕事を任され、やり遂げることができました。営業所を軌道に乗せる上では採用・教育と営業をバランスよく行う大変さがありました。
<<会社の新規事業として、2019年からドローン事業に取り組んでいます>>
ドローンが飛行している姿、ドローンで撮影された映像をYouTube(動画投稿サイト)で見て、「こういう世界があるのか」と興味を持ちました。当初、事業化は考えていませんでしたが、いずれ会社の役に立つのではないかと思い、社長に提案しました。私は操縦の民間資格を取得し、機体は会社で購入しました。
警備契約先からの空撮集合写真の依頼などから始まった弊社のドローン事業は、ようやく認知されてきました。例えば建設会社からはこれまでに、建設工事の段階的(基礎、組み立て、外装など)な画像などの依頼がありました。
ドローン事業には可能性があります。収納箱に入っている機体が自動で飛び立って、設定されたポイントで写真を撮り、自動で収納箱に戻って充電もするというサービスが出てきています。今後、大きな工場の外周点検などに生かせる可能性もありますので、営業を展開していきたいと思います。ドローン事業では、同業他社の導入支援にも取り組んでいます。
<<AUTHENTIC JAPAN(福岡市)が2024年から提供しているサービス「ダイレクト・レスキュー・システム(DRS)」に代理店として協力しています>>
ドローン事業で農薬の散布をしていたころ、操縦時の用品が欲しいと思い、アウトドアショップに行きました。その時にAUTHENTIC JAPAN社のパンフレットを見て、関心を持ったことがきっかけです。
DRSは市街地での災害時や緊急時に、行方が分からなくなっている人をピンポイントで見つけるもので、日頃から身に付けてもらっている小型端末(発信機)からの電波をスマートフォンで確認して捜し出します。警備会社が捜索をサポートするオプションが付いています。
私は全国の機械警備の会社を回り、DRSの説明会を開きました。賛同して取り組んでいる警備会社は現在、20社くらいです。各社ではサービスの利用を顧客に提案していて、広がりを見せています。
私は警備業界の将来に危機感を持っています。だからこそ、新規事業や、同業者のネットワークづくりに取り組んでいます。そして警備員の価値を高めていくためには、法改正で権限を強化することなどが考えられます。
全国警備業協会が制作したプロモーション動画は内容もキャスティングも良かったので、続けていってほしいです。
<<休日はどのように過ごしていますか>>
家族と過ごしています。子供とスーパーへ買い物に行って、一緒に夕食をつくって食べたりするのが楽しいです。
三沢警備保障 設立:1977(昭和52)年11月 代表取締役社長:佐々木文仁 本社:青森県三沢市大字三沢字下夕沢83-136 業務:1〜4号警備など 社員数:約160人


