3月21日号 警備業ヒューマン・インタビュー
更新日:8月20日
奥谷直輝さん(ガードアクシス 代表取締役)
警備会社がシステム開発
<<奥谷さんが代表取締役を務める警備会社「ガードアクシス」は、警備業務のほかに、管制システムを開発、提供しています>>
私は18歳のとき、兄が経営している大阪府吹田市の警備会社「SAKAE(さかえ)」に入社しました。その後、23歳で独立して「ガードアクシス」を設立しましたが、しばらくは兄の会社の警備業務を支援する関係でした。今は両社とも多忙となり、各々の発展に尽力しながら切磋琢磨しています。
当社の設立当初は社員が少なく、私自身が警備員として現場に立つほか、管制を担当したり、給与計算や請求業務などの経理実務まで経験しました。日々の業務を続けるうちに、無駄な時間や作業、経費を削減するためにシステムを活用して効率化を図ることを思いつきました。友人のエンジニアに開発を依頼して完成したシステムは、現在当社が提供する管制システム「警備らくらく管理」の原型になっています。
システムは当初、外部に販売するつもりはありませんでした。協力会社の皆さまに興味を持ってもらい提供を始めたのが販売のきっかけです。エンジニアの友人とは今も毎日連絡を取り合いながら、システムを進化させています。
<<「警備らくらく管理」は、どのようなシステムですか>>
シフト管理や配置管理、スマートフォンによる打刻・業務報告など警備業務を一元化するシステムです。
シフトと勤怠情報を連動させることで、報告書作成や請求業務までをスムーズに行うことができ、管制担当者や事務部門の負担軽減に寄与します。「現場・管制・経理のすべてが使いやすいこと」を重視して設計しています。
これまで2号警備に向けた機能でしたが、1号警備向けのシステムもほぼ完成し、まもなく提供を開始します。今夏にはAIによる管制配置機能の提供も予定しています。警備員のスキルや勤務履歴などを踏まえた最適な配置計画を支援します。
さらにクライアントがウェブ上で警備依頼を予約し、管理画面で承認することで受注が確定する機能の実装も予定しています。
<<東京ビッグサイトで開催された「SECURITY SHOW 2026」に初出展しました>>
25年7月にインテックス大阪で開かれた「SECURITY SHOW 大阪」に出展してシステムを紹介したところ反響があったので、東京での「SECURITY SHOW」にも出展しました。予想以上に多くの警備業関係者にブースに来てもらい、確かな手応えを感じました。
<<今年1月には、新宿区内に東京営業所を開設しました>>
東京営業所には管制担当者・事務員は置かず、営業所の業務は本社で管理しています。つまり固定費は指導教育責任者の一人のみで、営業の際に私や営業担当者が行く運用にしています。
「警備らくらく管理」はバックオフィスの在宅ワークが可能となるシステムなので、オフィスのコンパクト化や内勤者の交通費削減など経費抑制につながります。拠点の人員を最小限にすることで、その費用で警備品質向上や経営基盤強化を図っています。拠点は今後、各地に開設する計画です。
まだ構想段階ですが、将来は海外進出も視野に入れています。交通誘導警備の技術は日本が世界トップレベルのスキルとノウハウを持っています。海外には交通誘導警備のカルチャーが浸透していないため、当社で外国人を雇用して業務を経験してもらい、自国へ技術を持ち帰り交通事故減少に貢献してもらいたいのです。
<<グループ会社を立ち上げ、業容拡大を図っています>>
若い人に警備業に参入してもらうためには、人的警備のみでは難しいと思います。グループ会社として、システム事業など警備DXを手掛ける「ゲスト」、防犯カメラや通信事業を手掛ける「GTS」の2社を創業し、警備業から派生させた事業展開をしています。
グループ全体で2年前から新卒を採用し、活躍に期待を寄せています。やる気と才能がある若い人には「社長を目指してほしい」と伝えています。そういう目標があった方がモチベーションが上がるだろうし、若い経営者が増えることは業界にとってもよい影響があると思います
20代はビジネス一筋でしたが、家族ができて休みをとることも大切と思うようになりました。2歳の子供が成長するころには「警備業は若い人が働きたい仕事」と自信を持って言えるように頑張ります。
ガードアクシス 設立:2015年11月 代表取締役:奥谷直輝 本社所在地:大阪市淀川区西中島3丁目21―13新大阪日新ビル7F 業務:1号、2号警備、ビルメンテナンス、システム開発・販売 従業員数:120人


