4月21日号 警備業ヒューマン・インタビュー
更新日:8月20日
國府田康裕さん(セキュニティ 代表取締役社長)
コミュニケーションで好循環
<<社名の「セキュニティ」はどういう意味でしょう>>
「セキュリティー」と「コミュニティー」を組み合わせた造語で、私の警備に対する信念を表した社名です。
警備の仕事を通して健全な地域コミュニティーを作り、社会を発展させたいという思いがあります。コミュニケーションが深まることで、隣人や周囲を気にかけ、犯罪抑止となる好循環が生まれます。
私は中学・高校の社会科教師になるつもりでいました。しかし、常総警備保障を創業し代表取締役を務めていた父・國府田仁兵衛(元茨城県警備業協会会長)が2009年に病で他界し、急きょ会社を継ぐことになりました。
約5年間代表取締役を務めたあと、妹(國府田麻莉氏)に常総警備保障の代表権を譲り、新たに自分の理想を形にした警備会社・セキュニティを創業したのです。
<<経営で心掛けていることは何でしょう>>
社会一般で「あたりまえ」とされている処遇を取り込むことです。社会保険の完備をはじめ、年次有給休暇の付与、退職金制度は創業時から整備しています。従業員が安心して業務に打ち込める環境作りをこれからも心掛けていきます。
労働環境の改善には原資の確保が必要ですが、そこにも発注元との良好な関係、つまりコミュニケーションを築く努力が必要です。緊密な関係になれた、ある交通誘導警備発注元の担当者は「料金をもっと上げなくてよいのですか」と提案してくれました。
そのほか社内の取り組みとして「DX推進」があります。ジャガーノートの管制システム「KOMAINU」とカルテックの警備会社マッチングサービス「SECURINET」を導入し、活用しているところです。
これまではDXの知識が皆無だった私ですが、十分扱うことができ、導入・運用ともにコストも思ったほどかからず、導入へのハードルの低さを感じています。
管制システムには、隊員の状況を管理部門側でリアルタイムに共有でき、隊員とのチャットや全隊員への一斉送信で管理部門と現場の距離が近づき、予想以上の効果を感じています。
<<國府田社長は社業とは別に、日本JC防犯警備部会の部会員として、各県警備業協会と連携しながら「DX勉強会」を開催しています>>
私は「日本JC防犯警備部会」の部会長を、24年1月から務めています。警備業を営む青年会議所の現役・OBで構成する全国組織で、事務局長を務める埼玉警協青年部会長の長谷川功一さん(システム・ガードサービス)と話し、警備業のDXを学ぶ勉強会を活動の柱に決めました。
活動はボランティアで行っており、警備業協会や青年部会が主催する研修会に、警備DXに関わる業者が参加する説明会をパッケージとして提供します。それを見本に、各地の警備業協会でDX勉強会を独自開催してもらうことを最終的な目標としています。
24年11月に部会員を対象に都内で開催したのを皮切りに、25年5月に鹿児島警協、同年11月に茨城警協の青年部会と連携し、これまで3回の勉強会を開きました。ジャガーノートやカルテック、ソニー、なのはな警備、KB―eyeの各社に参加してもらい、デモを交えた説明会を行ったところ、参加者から「わかりやすい」などの反響がありました。
これからも全国の警備会社でDX導入の大きなムーブメントが起きるまで、この活動を続けるつもりです。勉強会開催に興味がある方は、ぜひ連絡をいただきたいと思います。
<<業界の発展に重要な取り組みを担っています>>
警備業界に参入した20代の頃は苦労しましたが、今はやりがいを感じます。業界が大きく変わろうとしているこの時代に立ち会えたことに感謝しています。
警備業が今変わらないと他業種が参入してきて業務を代行し、業界が廃れていく可能性があります。AIやIT技術が進化していく半面、人にしかできないニーズは必ず残るはずです。未来を見据え「警備業をどう進化させていくか」を考え、人的警備の質向上とDX推進の両面から、業界が一丸となって知恵をしぼる時だと思います。
<<社業以外に団体の要職に就き、多忙な毎日です>>
プライベートでは2年前から「フィジーク」と呼ばれる肉体トレーニングに励んでおり、約20キログラムの減量に成功しました。経営者は健康を気遣っている人も多く、ジムで広がった人脈が仕事につながりました。趣味の世界でもコミュニケーションの大切さを感じています。
セキュニティ 設立:2017年9月 代表取締役社長:國府田康裕 本社:茨城県つくば市市之台82番地2市之台事務所203号 業務:1号警備、2号警備、4号警備 従業員数:約50人


