「労務費基準」の実効性確保
更新日:8月20日
取り組み企業を加点評価
国土交通省は3月26日、中央建設業審議会の「労務費基準ワーキンググループ」第12回会合を開いた。
冒頭のあいさつで同省不動産・建設経済局の楠田幹人局長は「国会でも与野党議員から(労務費基準について)幅広い質問が寄せられている」と述べ、同問題への国民の関心の高さを指摘した。
会合では、労務費基準制度の実効性確保へ向けた取り組みが報告された。
同省は昨年12月の改正建設業法全面施行以降、「建設業法令順守ガイドライン」見直しなど各種制度改正を相次いで実施。新たな取り組みとして、建設会社が労務費基準制度に基づいた適正労務費を確保し、交通誘導警備員や建設技能者などの処遇改善を行うことを宣言する「建設技能者を大切にする企業の自主宣言」制度も創設した。
2026年3月末現在1000社を超える建設会社が同宣言を実施しており、同省は宣言を行っている元請け建設会社を7月1日以降、公共工事での入札希望建設会社に対する審査制度「経営事項審査」で“加点評価”する。
「労務費基準制度運用状況についての今後のフォローアップ」「制度の実効性確保のため継続して検討することとされた事項」――などについても意見が交わされた。
フォローアップについては、25年12月の建設業法改正など制度改正により導入された、労務費を内訳明示した見積もりの取り交わしなど“新たな商習慣”定着の確認方法や適正労務費の行き渡りのボトルネック(阻害要因)の把握法などについて議論。国交省は新たに「適正労務費の取り引きへの反映状況」や「行き渡りのボトルネック」の実態調査を実施する。
継続検討事項では、デジタル技術を活用した現場労働者からの賃金についての情報提供制度導入について議論。同省は当初27年度としていたシステムの試行運用を前倒しし、26年度に仮システムを構築して試行運用を開始する。

