6月21日号 警備業ヒューマン・インタビュー
大成康生さん(安芸管理サービス 代表取締役)
「地域防災」に取り組む
<<広島県警備業協会青年部会長を2年余り務めてこられました>>
広島の青年部会は、全国的にも早く2012年にスタートしました。初代の部会長を務めた田中敏也氏は、5月に開かれた定時総会で協会会長に就任しました。
青年部活動では、業界の将来を展望する勉強会や、警備業のイメージアップを図る広報に部会員一丸となり取り組んできました。
毎年5月開催の「ひろしまフラワーフェスティバル」では、お子さんたちに「キッズ警備服」を着てもらい、無線機を使う「キッズパトロール体験」を通じて警備員の仕事に親しみを感じてもらいました。回数を重ねて地元メディアでも大きくとりあげられ、警備業の認知度向上につながったことを関係者一同うれしく思っています。
5月13日には中国地区警備業協会連合会の「青年部会長等会議」が開催され、部会長と副部会長だけでなく、オブザーバーとして青年部会員も出席しました。各県の取り組みや業界の動向に理解を深める貴重な機会となりました。
青年部会員は、それぞれ経営者や会社幹部としての価値観を持ち、業界発展という目標を共有しています。お互いの声が届きやすく親しみやすい環境、率直な意見を交わせる雰囲気づくりを心掛けてきました。青年部活動に汗を流し、切磋琢磨する中から生まれる知恵や発想は、業界と社業の未来へつながると思っています。
<<社業では、安芸郡海田町に本社を置く「安芸管理サービス」の代表を務めています>>
弊社は、私の父で代表取締役会長の大成景三が創業して33年を数えます。地域に密着した施設警備業務、交通誘導警備業務などを手掛けて成長してきました。
私は創業まもなく警備員として入社し、経営を学んで代表に就いて20年目になります。
<<安芸管理サービスと海田町は2024年7月に『災害支援協定』を締結しています>>
協定は、災害の発生時に交通誘導警備、避難所の警備などを有償で行うものです。生活安全産業として「地域防災」に進んで取り組みたいとの思いから協定の締結を申し出ました。
この協定のきっかけには、2018年に発生し西日本を中心に甚大な被害をもたらした「平成30年7月豪雨」があります。
あの時の光景は、今もはっきりと覚えています。避難所へ急ぐご家族。陥没して危険な状況にもかかわらず避難誘導を行う行政の職員。ご近所同士で声を掛け合う姿。弊社の社員も、契約先や地域の状況の確認に努めました。厳しい暑さの中で被災現場の巡視、う回路への交通誘導、安否確認など、できることに取り組みました。
こうした経験から、人と人が支え合う地域社会「コミュニティーの力」がいかに重要か実感しました。技術が発達し、さまざまなことが一瞬で可能な便利な世の中ですが、コミュニティーの力は容易に築けるものではなく、相応の歳月と努力が必要になります。
弊社の社員は日頃から地域の方々とのあいさつや会話を心掛けています。教育訓練によって警備業務のスキルを磨くとともに、危機意識を共有して備えることが欠かせないと考えます。
警備業が行政と連携して、役割を明確にして実行していくことは非常時の速やかな復旧・復興につながるのではないでしょうか。
<<経営で大切にされているのはどのようなことでしょう>>
「チーム力、活性力」は重要です。社員がチームとして協調性を持って、いきいきと活性化して活躍できる環境づくり、良好なコミュニケーションを意識しています。
経営に取り組み始めた時に父から言われたのは「志となる友を持て」という言葉です。
志となる友、志を分かち合える仲間を見つけるには、まず自分が情熱や目標を持って前向きに行動することが近道かと思います。自然と共鳴する友が集まり、人生はより豊かになると思うのです。
<<児童向けの「防犯絵本」を制作して地元の小学校や公民館に配布し、読み継がれています>>
弊社が以前、学校の常駐警備や通学路の巡回警備を手掛けた経験を踏まえ、広島大学の学生さんにデザインなどで協力いただき「産学連携」の社会貢献事業として、防犯絵本を制作しました。
タイトルは「あんちゃんとぜんくんの のれんさがし」。子供が身を守るための合言葉“いかのおすし”を分かりやすく伝える絵本です。登場するのは「あんちゃん」と「ぜんくん」。これは制作した当時、小学生だった私の子供が「安全のお話なら、あんちゃんとぜんくんはどうかな?」とアイデアを出してくれたのです。
家族と過ごすひととき、食事や何気ない会話から明日への活力が生まれるものです。それは安全安心な地域社会づくりに取り組む原動力となっています。
安芸管理サービス 設立:1993(平成5)年7月 代表取締役:大成康生 本社:広島県安芸郡海田町南幸町10番6号AKS bldg 業務:1号・2号・3号・4号警備 社員数:114人


